陰影礼賛で自画自賛、きっかけは捨て活と犬の拾い食い

ここ数日プチ陰影礼賛している自分を「素敵~!」と自画自賛している。
きっかけは捨て活と犬の拾い食い。

ちなみに『陰翳礼讃』は谷崎潤一郎が書いた随筆。谷崎潤一郎は随筆の中で日本の伝統美は「闇」や「陰翳」の中にこそ際立ち、漆器や和食は、明るい照明ではなく、蝋燭の灯りのような薄暗がりの中でこそ深みと趣が生まれ、また、西洋の明るさ重視の美意識とは対照的に、日本文化は闇と調和し、瞑想的な美を育み、陰翳の中に宿る静けさと余情こそが日本の美の本質であると主張している。

で、そんな高尚な考えと全く無縁そうな私の口からなんで陰影礼賛なんて言葉が出てきたのか。

実はもともと電球の色にはこだわりがあって、天井の照明は蛍光灯みたいな白っぽい色の電球ではなくてオレンジ色っぽい電球を使っている。ワット数も少し落として確か60ワットだったかな。しかしそれでも狭い部屋だと天井の明かりは全体を照らすので明るすぎると思っていた。

そこにこの間から捨て活を始めて「要らないものはないかえ~?」と日本昔話の山姥のようにものでいっぱいの開かずの間をさまよっていたら、大量のキャンドルを発掘。ちなみに仏壇にあるような和ろうそくではなくアロマの香り付きの可愛いティーライトキャンドルだ。

キャンドルに火をともすとオレンジの明かりが少し揺れながら暗闇を照らす、あの明かりに癒されるんだよね~とIKEAで購入していたもの。しかし散らかった部屋でキャンドルをともすと火事の危険があるし、なんとなく面倒になってキャンドルはお蔵入り。そのキャンドルを引っ張りだしてたまにキャンドルをともすようになった。

加えてここ数日は晩ごはんを食べる時に天井の照明をつけずに、フロアランプとガス台の上の小さな明かりだけつけるようにしている。きっかけは夕方散歩しているときに犬が拾い食いをしてしまったこと。私は普段からお犬様を大切にしている。わたしのご飯は犬にもおすそ分けすることを考えて味付けするし、ふるさと納税でも犬のおやつをまず第一に考える。身体に良い物は食べさせてあげたい、でも食べすぎないようにと気を使っている。なのに道路に落ちていたフライドポテトみたいなものをパクっと食べてしまったのだ。こんなに気を付けているのになぜ~(涙)と悲しく暗い気持ちになって、晩ごはんの準備をするとき台所の天井照明をつける気にならず、ガス台の上の明かりだけで晩ごはんの準備。晩ごはんを食べるタイミングになってもまだ暗い気分だったのでフロアスタンドの明かりだけつけて暗い中でご飯を食べることにした。その時ふと「この暗い照明ってカフェやビストロの照明みたいでステキ。」ということに気づいたのだ。

なので陰影礼賛は犬が拾い食いしたおかげ。

そうそう、フロアランプは直接自分を照らすと尋問を受けている容疑者みたいになっちゃうから、壁に向けて間接照明にしている。

みなさんも陰影礼賛、試してみてはどうでしょう。
そして、犬よ、拾い食いはダメだ。

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