私が子供の頃はまだ昭和。
テレビはチャンネルはリモコンではなくてテレビについて丸いつまみを回して変えていたし、ビデオデッキだってなかった。
そんな子供の頃の夏の思い出は、母親がジューサーとスライサーがセットになった家電で冷凍庫で固めた氷を削ってかき氷を作ってくれたことと同じ家電でトマトジュースを作ってくれたこと。
この家電、氷を削るときにとてもつなく大きな音がして少し怖かったのを覚えている。
ガラスの器に削った氷を入れて、鮮やかな赤色のいちごシロップをかけて食べるのが楽しみだった。
うちの家には変なこだわりがあってなぜかシロップはいつもイチゴシロップだった。
メロンのほうが身体に悪いと思っていたらしい。
同様にインスタントヌードルはどんべいはセーフだけどカップヌードルは身体に悪いからダメとか(笑)。
この同じジューサを使って母親が作っていたのがトマトジュース。
スーパーで買うカゴメのトマトジュースは鮮やかな赤をしているけれどジューサーで作ったトマトジュースは実はサンゴのような桃色だ。
先日買った大ぶりの北海道産のトマトをどうやって食べようかと考えていた時に、ふと子供の頃の桃色サンゴのトマトジュースを思い出した。
そうだ、トマトジュースを作ろう。
半年ほど前に購入したミニブレンダーを買ったまま放置していた。
マニュアルは読まないでいきなり始めるタイプ。まぁ、ブレンダーの作りなんて単純だから大丈夫だろう。
大ぶりのトマトを8つに切って、洗ったブレンダーに放り込む。
ボタンが無いなぁと思ったらセットしたらいきなり始まって焦ったが、どうやらカップのひねり具合でオンとオフになっているらしい。
数秒かけたらあっというまにトマトジュースの出来上がり。
子供の頃覚えていた通り、桃色をしたトマトジュースが出来た。
早速一口飲んでみた。甘くておいしい、子供の頃飲んでいたトマトジュースと同じ味がする。
犬にももちろんおすそ分け。
あまりの美味しさに翌日冷やして飲んだらもっと美味しいだろうと夜の間にまた作って冷蔵庫で冷やすことにした。
そのまま飲んでも美味しいし、味付けしてガスパッチョとして飲んでも、また冷製パスタとかそうめんつゆにしても美味しそう。
子供の頃の桃色トマトジュースがうん十年ぶりに復活した夏。
これもリタイア生活のおかげだ。